ひずみ、圧力、および力
構造物の健全性評価、治具の荷重確認、試験機での圧力変化の追跡など、物理量を正しく読み取るためには、センサそのものだけでなく信号を安定して取り込む計測系の設計が重要です。特にブリッジ出力を扱う用途では、微小信号を高精度に収集できる入力モジュールの選定が、評価品質や再現性に大きく関わります。
ひずみ、圧力、および力の計測カテゴリでは、ストレインゲージ、ブリッジ型圧力センサ、ロードセルなどで得られる信号を対象に、開発・評価・監視の各場面に対応しやすいモジュール群を整理しています。研究開発から製造現場、フィールド計測まで、用途に応じたプラットフォーム選びを進めやすい構成です。

微小なブリッジ信号を扱う計測で重視したいポイント
ひずみ、圧力、力の計測では、センサ出力が mV/V レベルの小さな信号になることが多く、ノイズ耐性、チャンネル間の整合性、サンプリング速度のバランスが重要になります。単に入力レンジだけを見るのではなく、対象センサのブリッジ構成や必要な分解能、計測対象の変化速度まで含めて考えることが実務的です。
また、試験装置向けと現場実装向けでは求められる条件が異なります。ラボ環境では高速収集や多チャンネル同期が重視される一方、設備近傍では配線長や絶縁、温度環境への配慮が優先される場面もあります。こうした違いを踏まえると、モジュールのフォームファクタや対応プラットフォームの選択がしやすくなります。
用途に応じて選べるNIの計測プラットフォーム
このカテゴリでは、NIのPXI、C Series、FieldDAQ系の入力モジュールを中心に、用途別に比較しやすい製品が揃っています。評価設備や自動試験システムではPXIベース、CompactDAQやCompactRIOを使う分散計測ではC Series、より厳しい現場環境ではFieldDAQというように、設置条件に合わせた選択が可能です。
たとえば、PXI系の NI PXIe-4331 や NI PXIe-4330 は、8チャンネル構成でブリッジ入力を扱いたいケースに適しています。一方で、CompactDAQ/CompactRIO系の NI-9237 や NI-9236 は、装置組み込みや柔軟なI/O拡張との相性がよく、制御系と計測系を近い位置でまとめたい用途で検討しやすい構成です。
代表的な製品例と向いているシーン
高い収集速度が必要な試験用途では、NI PXIe-4331 のような 8 チャンネル・102.4 kS/s クラスのモジュールが候補になります。動的なひずみ変化を追いたい、複数点を同時に比較したいといった場面では、チャンネル数と速度の両立が有効です。これに対して、NI PXIe-4330 や NI PXIe-4339 は、必要なレンジや計測条件に応じて選び分けやすいモデルです。
分散配置や装置実装を重視するなら、NI-9237、sbRIO-9237、NI-9236、sbRIO-9236、sbRIO-9235 などの C Series 系も実用的です。4 チャンネルまたは 8 チャンネル構成、Quarter Bridge / Half Bridge / Full Bridge への対応差、前面コネクタ形状の違いなどがあるため、既存配線やセンサ種類との整合性を見ながら選ぶと導入がスムーズです。
さらに、設備近傍での取得や環境耐性を意識する場合は、NI FD-11637 のような FieldDAQ 向けデバイスも有力です。チャンネル間およびシャーシ間の絶縁、同時計測、広い温度条件を考慮した設計は、試験車両周辺や屋外設備、長距離配線を避けたい計測ポイントで検討価値があります。
選定時に確認したい4つの観点
1つ目はブリッジ構成です。Quarter Bridge のみを想定するのか、Half Bridge や Full Bridge も扱うのかで候補が変わります。複数種類のセンサを扱う予定があるなら、対応構成の幅を先に確認しておくと後工程の制約を減らせます。
2つ目はサンプリング速度とチャンネル数です。静的計測中心なら過度な高速性は不要な場合がありますが、振動を伴う負荷変動や過渡応答を捉える用途では速度が不足すると必要な情報を取り逃す可能性があります。多点同時計測の必要性も合わせて確認するのが基本です。
3つ目は設置環境と接続方式です。D-SUB、RJ50、スプリング端子など前面接続の違いは、保守性や配線工数に影響します。さらに、装置内部向けか、盤内か、現場近傍かによって、絶縁性や保護性、実装性の優先順位も変わります。
4つ目は周辺I/Oとの連携です。ひずみ信号だけでなく、トリガ、電圧、電流、制御信号を同時に扱うシステムでは、他カテゴリとの組み合わせを前提に全体設計を行う必要があります。必要に応じて多機能I/OやデジタルI / Oも併せて確認すると、システム全体の見通しが立てやすくなります。
ひずみ計測だけでなく圧力・力計測にも展開しやすい理由
圧力センサやロードセルの多くは、内部にブリッジ回路を持つため、基本的な信号取り込みの考え方はひずみ計測と共通します。そのため、同じカテゴリ内のモジュールを活用して、材料試験、荷重評価、タンク圧監視、治具の押圧管理など、複数の評価テーマへ展開しやすいのが特長です。
評価対象によっては、ひずみ入力とあわせて温度や補助信号の取得が必要になることもあります。こうした場合は、関連する電圧カテゴリや電流カテゴリの製品と組み合わせることで、より実態に近いデータ収集系を構成しやすくなります。
B2B調達で見ておきたい比較ポイント
法人調達では、単体スペックだけでなく、既存設備との互換性、将来の拡張性、保守のしやすさも判断材料になります。たとえば、すでに PXI ベースの自動試験環境を持っているのか、CompactRIO 系で制御と統合したいのかによって、最適な候補は大きく変わります。
また、同じ系列でもコネクタ違い、コーティング有無、エンクロージャ有無などの差が運用性に影響します。型番の末尾だけで判断せず、使用するセンサ、配線方法、設置場所、保守頻度を整理したうえで比較すると、導入後の手戻りを抑えやすくなります。
まとめ
ひずみ、圧力、力の計測では、センサの種類だけでなく、ブリッジ構成、必要速度、設置環境、周辺I/Oとの連携まで含めて考えることが重要です。このカテゴリでは、NIのPXI、C Series、FieldDAQ系を中心に、試験・監視・装置組み込みに応じた選択肢を比較しやすく整理しています。
対象センサやシステム構成が明確になっていれば、候補の絞り込みは大きく進みます。用途に合った入力モジュールを選ぶことで、微小信号の取得精度だけでなく、評価の再現性や運用のしやすさにも差が出てきます。
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